2019年4月2日火曜日

Basking Coffee ブラジル焙煎(テスト)を見学してきました

 かつての国鉄引き込み線時代の面影が全くなくなった(千早公園にあるモニュメントをのぞく)千早。今や新拠点として福岡市東区の活性化の一旦を担うほど!・・・
と、書かれた記事を目にしたことがありますが、これはなかなか嘘でもないようでして。


 中でも、千早公園斜め前のリングローブシリーズの青い外観のマンションの1階中央にある「Basking Coffee(バスキング・コーヒー)」さんの勢いは素晴らしいものがあります。焙煎云々は個人の技量ですが、豆の選択に対する明確な提案が出来る職人は未だ少ないうえに、たいそうな時間と経験を必要とします。ただ、資質は別に基本、好奇心の強さ=伸びしろの世界ですから仕方がありません。

 そんな中でもオーナーである榎原(エノハラ)さんは毎年春、南米(主にコスタリカ)への豆の買い付けに出かけています。それ自体、今のご時世では少しずつ増えてはいますが、定着には程遠い、むしろ採算を考えると足が止まる?方が多いと思います。が、彼は一貫して

「生産者の顔に触れ、畑に触れ、時間に触れ、そのうえでの商売というより共同作業(美味しいコーヒーを提供するという意味での)だと思ってますから、むしろ挨拶に行くのは当たり前じゃないですか?」

的な意見の持ち主なんですよ。

 もっとも、彼の傍には優秀なスタッフが揃っているという好条件も含めての話であり、その状況を整えたのはもちろん彼の采配の素晴らしさなわけで、いずれにせよ思考が柔軟な人間特有の「徳」のようなものを感じてますね。


最年少スタッフのSHOTAROさん(右)

 そして今年は縁あってブラジルの見学会兼オークションに参加されたので、その際購入した豆のテスト焙煎に立ち会わせていただきました。
*ブラジル滞在の詳細はこちらから


 15~7、8年前はブラジルなら【シモサカ農園】で話題が持ちきりになった事があります。が、主に日系人による繋がりが多く、それ以外の情報は専門で現地を知らない限りなかなかお目にかかれない、むしろ現地で話をしないと・・・みたいな空気でした。今やネット時代、オークション情報から品種、その気になればだれでも資本次第で参加できるマーケットに変化しました。だからこそ、目利きが出来る人の必要性は高くなったようにも思いますし、その豆の扱い方に対する価値観の大きさより強さが求められる時代になったとも言えます。もっとも、悲しい事に経済の活性化=物資の高騰は避けて通れませんが。

 そして今回、彼が購入した豆はこちら。


*詳細は店頭にてお尋ねください。

 まずは開封。普段の品だと船便で数か月?かかるため、なかなか鮮度という感覚からは遠ざかった感じを受けると思いますが、今回開封と同時にかなりの衝撃を受けました!

「青臭い匂いが香り立つ生豆!」

人生初!でしたね、こんな経験は。諸氏のお付き合い程度で色々な珈琲関係の方々とお話をしてきた過去がありましたが、正直20年弱のあいだ、生豆の鮮度について話を聞いたことはありませんでしたし、むしろカビ対策などの話から深入り焙煎への移行などの現象は聞いてましたが、いや~ちょっと衝撃が大きすぎ!!!
ちなみに、毎年彼が買い付けに行くコスタリカの一部を手荷物で持ち帰り、そのまま焙煎で試験的に提供した際の反響は

「鮮度が違う!香りの複雑味がすごい!」

等の反応があったそうです。話だけだとにわかにはでしたが、今回のこれで完全に考えが変わりました。いや~貴重な経験に感謝!♪

開封後に確認中の榎原さん

 そして焙煎開始。



 

 豆が焼き上がるまでの時間はそこまで長くはありませんが、ある条件を境に微調整を繰り返しながら火の通し加減を調整するのが腕の見せ所のようです。漫然と火を通すとただの焦げた何かになりかねないので、当たり前に神経はそちら一択でした。



 仕上がった豆が即商品になるわけではありません。
調整用とはいえ、2、3日かけて豆の変化を調べながら最終判断を下した後に、今期の焙煎の方向性と味や香りの説明が決まるそうです。


大前提の話ですが、コーヒーを飲まない、もしくは飲めない、気分が悪くなる、医者に止められている等の理由は様々ですが、どれも同じコーヒーというくくりでは流石にこのような書き方になります。ですが【珈琲豆の素材を生かす焙煎】と書くと話は違います。
焙煎の度合いにもよりますが、深入りだと甘みを感じやすく、特有の「酸味」を避ける事が容易になります。もっとも、適切な焙煎ではない場合は、ただの苦い汁なんですが。
浅入りが流行ったという言い方もありますが、豆本来の果実味を活かす、果肉の風味を損なわない手法とでも言いましょうか。ナチュラル=自然な柑橘感だと思いますので、その感覚を損なわない手法が普及されてきたと言い換えた方が良いのかもしれません。

 それから抽出方法。サイフォン、ネルドリップ、ペーパードリップ、コーヒーメーカーなどに加え、近年はプレスなどの手法で雑味の良さを損なわないという提案もあります。
ちなみに私が初めてプレスで飲んで納得の味を提供してくれたのはここ、バスキング・コーヒーさんです。

 相性という言い方もありますし、考え方、固執色々と言えますが、可能性にチャレンジするのも「自分の美味しい」を見つけるための一つの冒険と思って試してみてください。



 そして果敢なチャレンジャーに朗報です♪



【 TALK ABOUT BRZIL by BASKING COFFEE+KARIOMONS COFFEE+STANDART】

日時 4月7日(日)

場所 BASKING COFFEE

  1部 11:00~12:30
  2部 14:00~15:30
*各部定員15名

参加費 2500円(2店舗のブラジルオークションロットコーヒー付き)
ゲストバリスタ KARIOMONS COFFEE 伊藤さん 
時間 16:00~18:00

ご予約はBASKING COFFEEのインスタメッセージか、Facebookメッセージ、店頭・メール・お電話にて承ります。
BASKING COFFEE TEL  092-682-5515
baskingcoffee.order@gmail.com

イベント詳細

 このイベントで今日焙煎したブラジルの初お披露目になるそうです。そしてブラジルで一緒だった長崎の「KARIOMONS COFFEE」の 伊藤さんもこのイベントでブラジルを公開してくれるそうです。ここまで鮮度の高い同じ豆を2人の焙煎職人による味比べはなかなかない機会だと思います。興味がある方はぜひご参加ください。



Basking Coffee(バスキング・コーヒー)

福岡県福岡市東区千早4丁目10-1
リングローブ1F中央ホール

TEL 092-682-5515
MAIL info@baskingcoffee.com

OPEN 10:00
CLOSE 19:00
Fri.Sat. 22:00
OFF THURSDAY

駐車場1台分

http://www.baskingcoffee.com/

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